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痛い



















とても、身体中が痛い













否これは

痛いなんて代物じゃない






























死ぬっていうはこういうものなのかな














だとしたら、私は死にたくないな…




こんな痛みを伴う死に方なんて嫌だ































(相変わらず小心者だな、令)































煩いな、累









仕方ないじゃない、私と累は違うんだから

































(でも双子でもこんなに違うんだねぇ)





























何を今更…累と私は顔は瓜2つだけど性格は全く違うでしょ






竹を割った累に

スライムな令、って昔お母さんに言われたよ







だから由乃も累の方に懐いてたし





























(ははっ、やっぱり気にしてたんだ?大丈夫だよ、由乃は令が1番好きなんだから)

























何言ってるの、いつも腹立てると累の所に行ってたんだよ?



私には愚痴しか言わなくて


累には相談をするんだ













私は…羨ましかったよ、累が






























(ねぇ令、知ってる?信頼されている人に言えるものなんだよ?愚痴とかってのは)




















愚痴よりも相談でしょ?

































(違う、相談は…ただ甘えているんだ。人によるかもしれないけど、人間は無意識に自分にとってキツイ返答を返さない人を選んで相談しているんだ)















…そう、なのかな

























(そう、だから期待していた答えと違うものが返ってきたら怒るだろう?大抵の人間て)






















………そっか…








え?じゃあ累は?



































(私は、卑しいからね。嫌われないように、傷つけないように言葉を選んじゃうからさ)















そんな…






















(だから、人を傷つけるのは簡単なんだ。言葉を分別出来るようになったから、悪い言葉も選べる)


















あ…でも累は本心なんかじゃないんでしょ?

あの頃は私が累の痛みに気付いてあげられなかったから











仕方なく、でしょ?


























(………)


























あれ?









累?















そういえば…今累はイタリアに居るんじゃなかったっけ?






あ、日本に帰ってきているんだっけね






じゃあどうして…こんな所に?

























って言うか…ここは何処?














































(令、そろそろお別れだ)





















え?



































(ごめんね、令…もう……今までみたいに2人でこうして喋る事も出来ない)


















何、言ってるの?























(昔みたいに令の話を聞いて慰めてあげる事も励ましてあげる事も出来ない)






















累、ちょっと待ってよ































(昔みたいに…他愛も無い事で笑う事も出来ない)



























ねぇ、ちょっと待ってってば













































(でも、7年前に言った事を忘れないで欲しい)
























7年前?


































(皆にも、そう伝えといて)
























…ねぇ、ちょっと待ってよ

本当







……聞いてよ、私の話




























(だから、もう無理なんだ。これからは…祥子に話すんだ。もう祥子は側に居てくれて居るんだろ?)
































嫌だ…嫌だよ、累が居なきゃ











累じゃなきゃ駄目なんだ







































(令、由乃と同じ事言わないで。それどころか由乃はもう1人で歩き出しているよ)












累……でも私と君は



この世でたった2人の姉妹でしょ?

累の代わりになる人なんて居ないんだよ



















(馬鹿だな~、令)























え?


























































(私はいつでも君の側に居るよ、もちろん江利子さんの側にも)

















累……



























(だから、忘れないで。君は1人じゃない)



























お願い…







































(江利子さんに宜しく)


























嫌だよ


自分で…もう1度お姉さまを抱きしめてよ――――――――














































(さよなら、令。ありがとう、大好きだよ)
































































































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